就活準備のスタートダッシュに遅れた人が今からできる就活戦略とは?【失敗例あり】

こんにちは、企業研究者のくりぷとバイオ(@cryptobiotech)です。
前回(第8回)は『推薦』に関してお伝えしましたが、第9回は『今から就活を始める方へのアドバイス』です!
■なんだかんだ就活準備をまだ何もしてないんだけど…
■今からでも間に合うと思ってるけど何からやれば良い?
■就活準備を時短するためのテクニックがあれば知りたい!
今回は、こんなお悩みやご要望を解決する記事を用意しました。
ここで解説する内容を把握してもらえれば、『限られた時間で効率良く就活準備を行う方法』がわかりますよ。
また当記事では『やってはいけないダメな就活準備』についても解説しているので、あなたが就活準備で失敗するリスクをグッと減らせます。
ぜひ最後までご一読いただければ幸いです。
今から就活を始める人がやってはいけないこと5選
今から就活を始める人がやってはいけないことは5つあります。
1. 自分だけで就活準備を始めること
2. 時間がないからという理由で『自己分析」を疎かにすること
3. エントリーした全企業を平等に情報収集すること
4. ES締切が迫っている企業から順番に取り組むこと
5. 焦ること
1つずつ解説していきますね。
まず大前提として、今から『1人で就活準備』は無謀。
なぜなら就活準備は自分が想像しているよりも3倍くらい時間がかかるものだからです。
(ESなんて2~3日もあれば書けるだろうと思ってたら痛い目みます)
例えば私の知り合いに『研究が忙しいから…』という理由で、就活準備を解禁2~3週間前まで何もやっていない人がいました。
『解禁直前からやっても“自分なら”終わるだろう』と思っているのがヒシヒシと伝わっていましたが、実際に準備始めてから『予想以上にやることが多い』と呆然としていましたね。
そして案の定、就活に時間を取られて研究がおろそかに。
元々は研究を誰よりも頑張っていたのに、就活解禁してから全然研究していなかったせいで、指導教官から『お前は頑張っていない』と言われてしまう始末。
就活は『就活解禁してからやればいいや』と思っていても、基本的には終わりません。
そして過ぎてしまった時間はお金を払っても戻ってきません。
今から1人で就活準備を始めるのは、あなたが天才でもない限り『負け戦』です。
それゆえ、ここは素直に『先に就活準備を始めた同期を頼る』のがおすすめ。
もしくは『SNSで参考になる人を見つけて質問してみる』のも良いでしょう。
今は非常に便利な時代ですので、情報は探そうと思えばいくらでも手に入ります。
就活は『個人戦』と思いがちですが、実際は『集団戦』ですので周りを巻き込んでいきましょう!
就活にかけられる時間が少ないと『自分を知ること』がおろそかになりがちですが、『自己分析』は本当にしっかりやった方が良いですね。
自己分析は『自分に合う志望企業を絞り込む』ために絶対必要。
これをやらないと『A社は安定』とか『B社は高収入』とか表面上の情報に踊らされ、志望企業を第三者に選ばされることになります。
たとえば食べログのように『星4.5』というネット情報を信じて企業を選ぶとどんなことが起こるか。
食べログなら『全然評判と違うじゃないか笑』と笑い話で済みますが、これが企業だと笑い話では済まないです。
『自分なりの判断基準(≒就活の軸)』が決まっていなければ、どれだけ企業研究しても面接対策しても効果は最大化されません。
企業研究も、SPI勉強も、面接対策も、同期やネットからいくらでも情報をもらえますが、『あなたの魅力』は同期やスマホから知ることはできません。
自分の頭の中から言語化してあげる必要があります。
それゆえ就活で成功したいなら『自己分析』を最初にとことんやってください。
なお以下のリンク先に『自己分析のやり方』をまとめておりますので、自己分析のやり方がわからない…という方はぜひ参考にしてくださいね!
あなたがエントリーした企業の情報を『平等に』調べていくのはおすすめできません。
たとえば以下のような方法で企業研究するのは非効率です。
■月曜:A社、火曜:B社・・・金曜:E社
各企業を平等に調べていくと『網羅してる感』があって満足しがちですが、本当にやるべきは『優先度の高い企業』から調べることです。
どれだけ企業情報を調べても、あなたが最終的に選ぶのは一社のみ。
であれば『最も行きたいと思う企業』から情報を調べていくべきで、それが完了してから次に進むべきです。
それゆえ『この企業なら何でも知ってるよ!』と自負できるレベルになってから次の企業に進みましょう。
一社をとことん調べると同業他社を見たときに比較しやすくなるというメリットもあります。
ぜひお試しを。
就活でありがちなのは『締切が近い企業から書類作成に取り組むこと』ですが、これは良くないですね。
なぜなら締切に追われ続けると『質の高い資料』を提出する意識が薄まり『とにかく提出すること』が目的になってしまうから。
満足いく品質に届いていない資料を提出しても門前払いの可能性が高く、さらに『落とされた』という精神的ダメージを負ってしまいます。
したがって今から就活を始める人は『世間の評判が良い企業』に片っ端からエントリーするのではなく、企業数を絞りましょう。
個人的には10社もエントリーすれば十分だと思いますが、どうしても不安な人は20社選びましょう。
『20社以上選びたいんだけど…』と悩む人もいるかと思いますが、これ以上多くなると『結局調べ切れずに断念する企業』が出てくるのでグッとこらえるべき。
エントリー数を増やす=内定率アップは、必ずしも成り立たないので注意!
釈迦に説法かもしれませんが、焦っても事態は好転しないので淡々とやりましょう。
Lifehackerの記事によると、焦り(≒時間が足りない)に関して以下のように語られています。
経済学者のSendhil Mullainathan氏と心理学者のEldar Shafir氏は、著書『Why Having Too Little Means So Much』において、「時間が足りない」という感覚に陥ると、ある種の視野の狭さが生じると書きます。
『周りと比べて自分は就活準備が遅れている…』と自覚するのは良いですが、焦れば焦るほど視野が狭まり、本来やるべきことを見落としがち。
次項で『今から就活を始める人向けの就活準備方法』を解説しますので、ぜひ参考にしてもらって『焦り』を取り除いてもらえればと思います!
今から就活を始める人におすすめしたい就活準備の流れ
前項では『今からやってはダメ』な就活準備パターンを解説しました。
本項では『今から始める人におすすめしたい就活準備の流れ』についてご説明しますね。
以下6つの流れに沿って進めていただくことをおすすめします!
1. 日々の研究量を減らす決断をする(優先順位付けを)
2. 自己分析を最優先にやる(最低でも1~2週間かけた方が良い)
3. 同期や先輩に「就活情報」をもらう(見返りも意識してお願いしよう)
4. 今からエントリーして情報を調べる余裕がある企業だけ募集する
5. 優先順位の高い順に企業を調べて研究概要を作成する
6. 面接で聞かれた質問をネット&すでに面接を経験した同期から聞いて対策する
順々に説明していきますね。
理系学生の中には『激務』と言われるラボで日々実験している学生も多いと思います。
『就活なんてしてる暇ない』という人を、私も実際に何人も見てきました。
でも就活は『あなたの人生』に大きく関わるイベントですので、“今から始める”なら『研究のペースダウン』を考慮した方が良いと思います。
今の生活を維持したまま『早く就活準備を始めているライバル』に勝つのは難しい。
例えば夜22時まで日々研究しているのだとしたら、それを20時までにしてみるなどですね。
『就活』という新しいタスクが生まれている以上、これまでと同じ作業量を維持していると確実にパンクします。
パンクすると『研究』でも『就活』でも満足する結果は得られないので、就活時期は割り切りも大事。
研究は就活後に全力で取り組むことで巻き返しは十分可能なので、指導教官とも相談しながら研究量をコントロールしましょう!
前項でも述べましたが『自己分析』が最優先です。
これは誰に何を言われても『絶対条件』だと断言できますので、ぜひ以下の記事から自己分析にトライしてみてください。
なお、自己分析を徹底的にすることは以下のようなメリットがあります。
✔ 『表面上の情報(給料・福利厚生など)』に踊らされなくなる
✔ 受ける企業が絞り込めるため、結果的に一社当たりに割ける時間が増えてライバルと差別化しやすい
✔ 『就職するため』の就活ではなく『自分の将来に役立つ』就活ができるようになる
✔ ESや面接で問われる『なぜ?』について悩まなくなる
前項の繰り返しになりますが、自己分析はあなたにしかできないので、後回しにせずに前もって取り組むのが大事。
今から就活を始めようという人は、企業研究やSPI対策、面接での想定質問など『同期が前もって調べていた情報』をいただくことも視野に入れましょう。
研究室内だけでなく学部内には必ず『現時点で就活準備をかなり進めている猛者』がいるので遠慮なく頼るのが吉。
ただし頼る際は『見返り』を提案するのが人としての礼儀。
例えば『飲み会』でN回分おごったり、雑務を手伝ったり、自分が調べた就活情報を相手にも共有する、などなど。
「別にお願いすればタダでもらえるじゃん」という気持ちもわかりますが、相手が費やした時間を考慮するとやはり相手が喜ぶことをするのが大事。
個人的には相手が「そんなにしてもらっちゃっていいの?」と言うくらい見返りを渡すべき派、です。
『就活は集団戦』なのでお互いWIN-WINになれる提案を持ちかけると、そこからさらに情報が共有され、就活準備に必要な時間が大幅に削減できます。
今から就活準備を始めるなら、エントリーしてから情報収集する時間が十二分にある企業だけを選ぶべき。
例えば『ES提出締切が1週間後』など期限が短い場合、提出書類の準備ができていないなら『受けない』という決断を下すことも大事。
というのも1週間で準備しても、さすがに『事前準備を徹底的にしてきたライバルたち』に勝てるビジョンが見えないからです。
(あなたが他者を圧倒する実績を有する化け物ならこの限りではありませんが)
『今から挑戦して勝ち筋があるか?』は非常に重要なポイント。
「とりあえず応募→とりあえず準備→とりあえず提出」では通るものも通らないので、少なくとも2~3週間は準備期間を設けましょう。
なぜ2~3週間かと言うと、以下のような最短プロセスを描くとしてもそれくらいかかるからです。
なお『自己分析』はすでに完了しているものとします。
ES・研究概要を完成させる
➢約1週間
ES・研究概要を先輩に添削してもらう
➢2~3日
修正して先輩に再提出
➢2~3日
先輩が再度修正
➢2~3日
再修正して企業に提出
➢2~3日
ゆとりをもって就活をしたいなら「書類締切が1か月程度ある企業」に焦点を合わせて取り組むべし!
『締切まで余裕がある企業群』をチョイスしたら企業情報を調べていきましょう。
自己分析が完了していれば『就活の軸』も定まっているはずですので、その軸を基準に『優先順位の高い順に調べる』のが鉄則。
前項で述べたように『平等に調べていく必要はない』ので、一社ごとに深堀して調査完了したら次に進むやり方がおすすめですね。
なお、このやり方を採用すると、その調査情報は『同期と情報交換するためのツール』になります。
深堀してまとめられた情報は、同じ企業を受けたいと思っている同期からすれば『喉から手が出るほどほしいもの』です。
それを提供することができれば『じゃあその代わり君が調べてたB社の情報ちょうだい!』を提案しやすくなる。
『一社の情報を徹底的に調べる』だけで複数の同期から10~20社分の情報をもらえます。
すなわち企業研究の時間を圧倒的に短縮できます。
優先順位の高い企業は「自分で」調べて、優先順位が低い企業は「同期から」情報をもらってES作成すると非常に効率が良いですよ。
ESを提出したらあとは面接の対策を練りましょう。
具体的には以下の方法で面接に備えるのが吉。
1. ESや研究概要を研究室の人たちに見てもらって質問してもらう
2. ネット情報から『実際に面接で聞かれた質問集』を探して参考にする
3. OB訪問で『模擬面接』を行う
1.は指導教官・先輩・同期・後輩などできるだけ多くの人に聞いて『多様な価値観』に触れるのが良いですね。
2.はネットで『面接 質問』など調べれば情報はいくらでも取得可能。(便利な時代ですよね…)
例えば私のブログ記事でも『面接対策系』の記事はありますので、ぜひ以下のリンク先から参考にしてみてください。
3.については志望企業のOB/OGをどんどん尋ねましょう!
OB訪問のノウハウについては以下のリンク記事が参考になります。
面接は経験を積めば積むほど質が上がりますが、事前にその質は高めておいた方が良いですよ。
ぜひ上記で紹介した内容を利用して、あなたの面接レベルを高めてくださいね!
就活を勝ち抜く『ラクな近道』はない。今からやるなら覚悟して臨もう!
『今から就活を始めるならどうすればいいか?』について解説しました。
当記事で『就活の時短テクニック』を書いたつもりではありますが、『ラクな近道』は就活に存在しないということを強調しておきます。
時短するところは時短して、悩むところはしっかり時間をかけて悩む。
『ESがどうしてもしっくりした文章にならない…』
『人事に伝わる研究概要ってどう書いたら良いの?』
こういう本質的な悩みは自分で経験しないと先に進めないので、早めにこういった部分で悩んで突破していくのが良いと思います!
ぜひ『効率的に』就活を進めて内定をつかみ取っていただければ幸いです。
というわけで第9回は以上です。
就活の疑問があれば、ぜひ私のツイッター(@cryptobiotech)までご質問いただければお答えします!
次回は『私から就活生の皆様へメッセージ』をお送りします。
企業人として数年経験した身として『これからはこういうことを考えて行動するのが良い』と日々感じていることをあなたにも共有します。
どうぞお楽しみに!